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電動式とエンジン式コンクリートカッターの違い|特徴・メリット・デメリット比較2025.08.20 新着情報

はじめに:駆動方式の違いが作業に与える影響

コンクリートカッターを選ぶ際、最も基本的でかつ結果に直結する判断材料が「駆動方式」です。電動式とエンジン式は動力源が異なるだけに見えますが、実際には出力特性、運用場所、ランニングコスト、メンテナンス性、安全対策、環境負荷、携帯性など多くの面で差異があり、用途によって向き不向きがはっきり分かれます。本記事では、コンクリートカッターの駆動方式の種類を整理し、それぞれの特徴・メリット・デメリットを実務目線で比較します。DIYや小規模工事での選択、プロフェッショナル現場での選択、屋内や屋外など現場条件に応じた判断基準を具体的に示し、失敗しない機種選定のためのチェックリストを提供します。

コンクリートカッターの駆動方式の種類

コンクリートカッターの駆動方式は大きく分けて「電動式」と「エンジン式」に分類され、それぞれさらに細分化されます。電動式は有線(交流モーター)とバッテリー(直流モーター)に分かれ、エンジン式は主にガソリンエンジンやディーゼルエンジンで駆動されます。加えて特殊用途では油圧駆動や外部発電機からの電力供給による方式もあります。各方式は出力特性と運用上の制約が異なるため、まずそれぞれの基本特性を理解することが重要です。

電動式(有線/バッテリー)とは

電動式は電気モーターを動力とするタイプです。有線は商用電源に接続して使用するため、安定した出力と長時間稼働が可能ですが電源の取り回しが必要です。バッテリー式は取り回しが良く屋外・屋内問わず使いやすい反面、バッテリーの稼働時間と充電の管理が運用上の課題になります。近年ではモーター制御やバッテリー技術の進化により、以前より高出力なバッテリーモデルも増えてきています。

エンジン式(ガソリン/ディーゼル)とは

エンジン式は燃料を用いることで強力な出力を得られるタイプで、特に屋外や電源が確保できない現場での利用に適しています。高負荷・深切断を要求される舗装工事や厚いスラブ切断など長時間重負荷作業に向いており、移動性と持続稼働が強みです。ただし排気ガスや騒音、燃料管理、エンジン整備が必要になります。

電動式カッターの特徴とメリット

電動式の最大のメリットは「排気が出ない」「振動・騒音が比較的抑えられる」「メンテナンスが比較的簡単」「操作が始めやすい」という点です。これにより屋内作業や換気が難しい場所、住宅密集地での工事において強みを発揮します。以下に主要な特徴を整理します。

屋内での安全性と環境負荷の低さ

電動式は排気ガスが発生しないため、室内作業や地下作業、トンネル内など換気が限られる場所での使用に適しています。粉じん対策として集じん機と組み合わせやすく、作業者と周囲の健康リスクを低減できます。近年は自治体や現場の安全基準で屋内作業では電動機の採用が優先されるケースも増えています。

メンテナンス性と操作の容易さ

エンジンオイルの交換やキャブレター調整といったエンジン整備が不要な分、日常のメンテナンスは比較的少なくて済みます。モーター、ベアリング、ブラシ(ブラシ式の場合)などの点検は必要ですが、燃料系トラブルや冷却水系の問題に悩まされる頻度は低くなります。電源を入れればすぐに使用できる扱いやすさも魅力です。

騒音と振動の傾向

一般的に電動式はエンジン式と比べて騒音レベルが低く、振動も設計によっては軽減されています。現場の近隣対策や作業員の負担軽減という点で有利です。ただし高出力化のため大型モーターを搭載したモデルでは騒音・振動がある程度発生しますので、機種ごとの仕様確認は必要です。

短所(電源や運転時間の制約)

電動式の短所は電源の確保とバッテリー持続時間です。有線型はケーブルの取り回しや延長、発電機の利用が必要な場合があり、屋外の遠隔作業では不便です。バッテリー式は使用時間が限られ、予備バッテリーや充電管理が必要になります。さらに、非常に深い切断や連続重負荷作業ではエンジン式に比べ出力不足を感じる場面があります。

エンジン式カッターの特徴とメリット

エンジン式は「持ち運びやすさ」「高出力・連続稼働」「電源不要」という点が最大のメリットです。特に道路工事や広範囲の屋外作業では作業スピードと切断深さで有利になります。以下に特徴を詳述します。

電源不要でどこでも使える高い機動力

燃料さえ補給できれば遠隔地や電源のない屋外現場でも稼働可能です。長時間の連続稼働が可能なモデルが多く、レンタル用途や重労働を伴う現場での採用率が高いです。移動性が高いため現場間の移動や狭い路面での作業でも柔軟に対応できます。

高出力で深切断に対応

エンジン式は一般的に瞬発的なトルクと連続負荷に強く、直径の大きなブレードや深切断に向いています。舗装切断や厚スラブの一発切断が必要な場合、電動では時間がかかる作業でもエンジン式なら短時間で処理できることが多いです。

短所(排気・騒音・メンテナンス)

エンジン式の欠点は排気ガスと騒音、振動の大きさ、燃料や潤滑油の管理、エンジン整備といったランニングコストです。屋内や換気の悪い場所では安全上使えないか、換気計画が必須となります。また近隣環境への配慮(騒音規制・作業時間)も求められます。エンジン整備には専門的な知識が必要になる場合が多く、定期的なオイル交換や点火系メンテナンスが不可欠です。

電動式のデメリットと使用制限

電動式には多くのメリットがあるものの、実務ではいくつかの制約を理解しておく必要があります。ここでは具体的な使用制限や注意点を挙げます。

電源ケーブルの取り回しと安全性

有線電動機は長いケーブルの取り回しが必須であり、ケーブルが切削エリアに引き込まれないよう配慮が必要です。切断現場ではケーブルの踏みつけや切断リスクを避けるためのルート管理と保護が求められます。延長コードや発電機を多用する場合は電圧降下や容量不足にも注意が必要です。

バッテリー稼働時間と充電インフラ

バッテリー式は便利ですが、連続稼働時間が限られるため予備バッテリーや充電ステーションが必要です。現場で大量の切断を行う場合、バッテリー交換の時間ロスと充電計画が作業効率を左右します。寒冷地ではバッテリー性能が低下する点にも注意が必要です。

出力限界と大型作業での非適合

非常に深い切断や厚いアスファルト・高強度コンクリートの長時間連続切断など、重負荷が続く作業では電動式ではパワー不足になる場合があります。こうした用途ではエンジン式を選ぶのが安全で効率的です。

エンジン式のデメリットと使用制限

エンジン式を選ぶ際に考慮すべき制約も明確です。安全面と運用コストに関する項目を中心に解説します。

排気ガスと屋内作業の制約

エンジン式は排気ガスを発生させるため、屋内や換気の不十分な場所での使用は安全上の制限があります。使用する場合は十分な換気設備、排気処理、または使用の代替手段を検討する必要があります。現場の労働安全基準やガイドラインに従って判断してください。

騒音対策と近隣配慮

エンジン式は騒音が大きく、住宅地や病院・学校の近くでの使用には時間帯の制約や遮音対策が必要になることがあります。現場での苦情や規制により作業時間の短縮や別方式の採用が強いられる場合があります。

燃料・整備コストと技術的負担

燃料費、オイル、消耗品、整備費用は継続的に発生します。エンジン整備は専門性が伴うため社内で対応できない場合は外部業者に依頼する必要があり、保守体制の構築がコストや運用面での要件になります。

用途別の選び方(DIY・プロ・屋内・屋外)

駆動方式の違いを踏まえ、典型的な用途別にどちらを選ぶべきかを示します。現場条件と作業頻度を軸に判断してください。

DIY・個人の少量作業

DIYや個人の少量作業であれば電動式、特にバッテリー式や小型有線モデルが扱いやすく無難です。初期導入の簡便さ、屋内利用時の安全性、メンテナンスの簡素さがメリットになります。大深度の切断や長時間作業が想定されるなら一時的にエンジン式をレンタルする選択が費用効率よく機能します。

プロの建設業・舗装業

プロ用途で頻繁に深切断や広範囲の切断を行う場合はエンジン式が基本ですが、屋内や集合住宅の改修など換気や騒音が制約される現場では電動式の高出力モデルやバッテリー高性能機を併用するハイブリッド運用が実務的です。現場の多様性に対応するため、両方の機器を保有またはレンタルで使い分けるケースが多いです。

屋内・換気制約のある現場

屋内や地下、トンネル作業では電動式を第一選択とし、集じんシステムや湿式切断の併用で粉じん対策を徹底してください。エンジン式をどうしても使う場合は換気計画と排気処理を確実に行い、労働基準や安全基準を遵守する必要があります。

屋外・遠隔地・舗装作業

屋外や電源がない遠隔地、道路舗装や大面積切断ではエンジン式が圧倒的に有利です。移動性、連続稼働、深切断に対応できる点で効率が高く、レンタルや導入判断でも業務効率が優先されます。

選定チェックリスト:失敗しないための実務的ポイント

駆動方式だけでなく、現場条件と作業目標を合致させるためのチェックリストを提示します。購入・レンタル前に必ず確認してください。

チェック項目一覧

  1. 作業内容と必要な切断深さ・幅は?(一発で達成できるか)
  2. 作業場所は屋内か屋外か、換気は十分か?
  3. 電源は確保できるか?発電機は検討済みか?
  4. 作業時間と連続稼働の必要性はどれくらいか?(バッテリー交換や燃料補給の頻度を試算)
  5. 騒音や排気に関する近隣規制はあるか?許可や時間制限は?
  6. メンテナンス体制(社内で整備可能か、外部委託か)とコストは見積もられているか?
  7. ブレード互換性と入手性、集じん・水供給の接続可否は?
  8. 安全装備・集じん機・水噴霧設備の準備はできているか?
  9. レンタルか購入かの判断(稼働頻度と総所有コストの比較)
  10. 代替手段(ワイヤーソー、コアドリル等)の併用検討は行ったか?

まとめ:電動とエンジン、どちらを選ぶべきか

結論として、「どちらが優れているか」は用途と現場条件によって決まります。屋内作業、換気や騒音が問題となる現場、短時間・短期の作業、メンテナンスの簡便さを重視する場合は電動式が推奨されます。一方で電源が取れない屋外現場、長時間の連続稼働、大深度切断や舗装切断のような高負荷作業ではエンジン式が実務的に有利です。理想的には両者を用途によって使い分けることが最も効率的であり、現場条件に応じたハイブリッドな運用(電動での屋内作業、エンジンでの屋外作業)を検討することを推奨します。最後に、どの方式を選ぶにせよ安全管理と粉じん対策、適正なブレード選定、定期点検・整備の徹底が作業効率と作業者の安全を確保する鍵となります。



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